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多摩美術大学で開催された学園祭で11月6日、2020年東京五輪のエンブレム問題で話題になったアートディレクター・佐野研二郎氏の「葬式」に見立てたパフォーマンスが実施されたとして、ネット上で「不謹慎だ」「低俗だ」として物議を醸した。事態を重く見た大学側は、状況把握のための調査に乗り出した。

問題とされたパフォーマンスがあったのは、多摩美術大学の東京・八王子キャンパスで開かれた学園祭「芸術祭」。11月6日、ツイッター上で「佐野研二郎の葬式やっている」という写真付きの投稿が相次いでおこなわれた。写真には、佐野氏の遺影を持った喪服の人や袈裟をきた人などが映っていた。

多摩美大学生課の担当者は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、「芸術祭実行委員会を中心におこなっているイベントで、(葬式の)現場を直接見ていない。事実を含めて調査しているところだ」と回答した。実行委員会の担当者は事実関係を認めたうえで、「審査を通過していないゲリラ団体によるもので、状況把握には時間がかかる」と困惑気味に話した。

佐野氏は多摩美大美術学部グラフィックデザイン学科出身で、現在は美術学部統合デザイン学科教授をつとめている。2020年東京五輪のエンブレムをデザインしたが、盗作疑惑が向けられ、取り下げていた。今回の騒動について、佐野氏の事務所は「取材は一切受け付けていない」と話している。

(弁護士ドットコムニュース)